初歩的な質問で申し訳ないのですが、ケンウッドR-K1000やソニーTA-F501などのフルデジタルアンプと一般的なデジタルアンプの違いはどこにあるのですか?
初心者の私からすると、CDPから最終出力手前までフルデジタルで処理するもの(CDP→同軸デジタル→フルデジタルアンプ→D/A→スピーカー)よりも、D/A・A/D変換を伴うシステム(CDP→D/A→アナログRCA→A/D→一般的なデジタルアンプ→D/A→スピーカー)の方が音質がいい場合があるということが納得できません。
システムの中で変換処理は少なければ少ないほどいいというものではないのですか?
一般的なデジタルアンプは回路のどの部分がデジタルでどの部分がアナログなのでしょうか?
知らない事だらけですのでよろしくご教授ください。
書込番号:7605732
3点
> システムの中で変換処理は少なければ少ないほどいいというものではないのですか?
たしかにそうですが、コストをいとわないオーディオマニアにとって、オーディオは聞いた聴感しだいですから、極端なことを言えば、方式はどうでも良いとも言えます。
たとえですが、電気を一旦磁気に変換して再び電気に変換するような、出力トランスを持った真空管アンプがもてはやされていることからもそれが言えます。(たとえ話ですよ。)
デジタル処理がアナログ処理に限りなく近づけば、デジタルのほうが良いでしょう。今の技術で、デジタル処理がアナログ処理に劣る部分は、私も良く知らないのですが、勘で書きますと、たぶん、パルスを変調するクロックが低いんじゃないでしょうか。あるいは、デジタルで処理するとパルスが汚いとか。
たとえで言えば、CD のサンプリング周波数の 44.1kHz は低いからアナログレコードのほうが良いとか、D/A変換すると畳み込みノイズが出るからアナログレコードのほうが良い、などといった話に近いかもしれません。こういうのは 44.1kHz から周波数を上げれば解決するような話です。(たとえ話ですよ。)
> 一般的なデジタルアンプは回路のどの部分がデジタルでどの部分がアナログなのでしょうか?
今、デジタルアンプで主流なのは、出力電圧の強さがデジタル(0と1の2値)で、それをパルス化する(0から1へ切り替える、あるいはその逆)の時間的タイミングの決定がアナログです。
書込番号:7606008
6点
ソニーはブロック図が見当たらなかったのでR-K1000を例に説明します。
R-K1000もパワーアンプ部はD級増幅で、普通の?デジタルアンプと同じ方式です。
違いはPWM信号にするまでの仮定(方法)が違うだけです。
R-K1000ではデジタル信号→サンプルレート変換→DSP処理→PWM変換となります。
一方、普通の?デジタルアンプは、デジタル信号→D/A変換→プリアンプ→PWM変換となります。
要は、プリアンプ部をアナログ処理するか、デジタル処理するかの違いと言え、PWM変換以降は
同じ処理で、増幅後ローパスフィルタを通して復調します(D/A変換をしているわけではありません)。
フルデジタルと言われる機種はDSPの出来如何で良くも悪くもなりますので、方式の違いによる
優劣というより、設計品質の違いが大きいと言えると思います。(設計上は一概にデジタルが
有利とは言えないでしょう)
が、フルデジタルと言われているアンプの方が開発コストがかかるように思います。
ちなみにD級増幅で使われるPWM信号は真の意味のデジタル信号ではありません。CDから読み取った
直後のデジタル信号とは全く違うものです。
したがって普通の?デジタルアンプの場合は、所謂デジタル信号処理は一切していないので
アナログ入力の方が都合が良い(音質劣化が少ない)のです。
書込番号:7606104
6点
ばうさん、umanomimiさん、ありがとうございます。
こういう技術的な話は大好きなのですが、完璧に理解できたかと言われると?です。結構ややこしいのですね。
ばうさん、
オーディオが結局のところ聴く個人の感性次第だということは納得できます。先日ケンウッドのK1000シリーズ、アンプ+CDPとオンキヨーのアンプ+CDP(973+773)、ソニーのシステム501を試聴しましたが、事前の予測に反してオンキヨーが一番良いように思いました。(スピーカーもそれぞれ違ったので一概に言えませんが)
ただ精神衛生的にフルデジタルと銘打ってある方が聞こえがいいので、なんとなくアナログを見下げてしまいそうなんですが、見方を改めさせられました。
将来、デジタル技術が更に進歩すればハイサンプリングのアンプが開発されて音も良くなるのでしょうかね。
パルス化のタイミングはフルデジタルアンプではデジタル処理しているという認識でいいのでしょうか?
umanomimiさん、
プリ段の違いで"フル"であるかないかだということは分かりました。パワー段はデジタルアンプと呼ばれるものはすべてD級増幅なんですねぇ、勉強になりました。
フルデジタルアンプが最終段でD/Aしているのではないというのは目からウロコでした。メーカーがCDPにはどこどこのDACを使っていますよとアピールしているのに、どうしてアンプのDACはアピールしないんだろうと不思議に思っていたんです。なかったんですね。
設計品質というのは大事なポイントなんですね。筐体の設計も重要なんですよね?そうするとピュアオーディオファンの皆さんは、PS3のように筐体はプラスチックで出来ていて柔なのに、CPUパワーにものを言わせて強引にハイサンプリング化しているような物はNGなんでしょうか?
PWM信号とCDのデータが別物だというのは、オンキヨーのVLデジタルのように比較器にかけて新たなベクトル信号を作り出しているとか言う技術の事なんでしょうか?
結局のところ自分が試聴して一番気に入った物を買えばいいのでしょうけど、技術に触れるととことん詳しくなりたいと思ってしまうので…
書込番号:7606547
1点
> 将来、デジタル技術が更に進歩すればハイサンプリングのアンプが開発されて音も良くなるのでしょうかね。
そうでしょうね。
> パルス化のタイミングはフルデジタルアンプではデジタル処理しているという認識でいいのでしょうか?
私は「フルデジタルアンプ」と謳っている製品の仕組みを良くは知らないのですが、たぶんそういう認識で良いと思います。
> PWM信号とCDのデータが別物だというのは、オンキヨーのVLデジタルのように比較器にかけて新たなベクトル信号を作り出しているとか言う技術の事なんでしょうか?
(「VLデジタル」はちょっと置いておきますが。。。)
デジタルアンプの「デジタル」という意味は、アンプの一番の機能である「増幅」がデジタルであるという意味です。数十ワットの電力をデジタルで扱っているということに意義があります。
CD のデーターが「デジタル」というのは、パワーを持たないただの情報の信号がデジタルというだけです。CD のデーターのような、サンプリング周波数がいくつで量子化ビットがいくつというリニアPCMのデーターは、たしかにデジタルですが、それをそのままデジタルで増幅できる技術は今のところないのではないでしょうか。(もしあるとしても実験室レベルのもののはずです。)
書込番号:7607612
4点
ばうさん、どうもありがとうございます。
デジタルの意味合いの違い、よく分かりました。
ハイサンプリングについてですが、シャープの1bitデジタルアンプの技術では確か、11.2MHzほどのものが実用化されていたと思いますが、これはPWMとはまた別物なんですよね?!
どうしてそれほど普及していないのでしょうか?
書込番号:7608750
1点
> ハイサンプリングについてですが、シャープの1bitデジタルアンプの技術では確か、11.2MHzほどのものが実用化されていたと思いますが、これはPWMとはまた別物なんですよね?!
別ではないと思います。PWM は時間軸方向のスイッチ制御を、アナログでもデジタルでもできますが、フルデジタルで PWM をするとしたら、そのクロックが 11.2MHz ということなのではないでしょうか?
ただ、私も良く分からないのですが、SACD の DSD は 2.8224MHz ですよね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/Super_Audio_CD
SACD の周波数で不満を述べる人はそれほど見かけませんが、じゃあ、フルデジタルアンプも 2.8224MHz あれば当分は十分なのでしょうか?それともディスクに記録する周波数とアンプで増幅する周波数では違いがあるのでしょうか?このあたりが良く分かりません。
> どうしてそれほど普及していないのでしょうか?
徐々に普及していくと思いますよ。
書込番号:7611136
3点
PWM信号は一見デジタル信号ですが、正確にはBit単位で処理するデジタル信号ではなく
アナログ元信号にパルス幅変調をかけたアナログ信号です。
変調とはどういうことかお分かりでしょうか?
FM(周波数変調)をご存知であれば、PWMはその親戚みたいなものです。
FMは、搬送波(高周波正弦波)に元信号の振幅変化を周波数(位相)変化に換えて
重畳したものです。
PWMはこの搬送波を矩形波にして、振幅変化を矩形波の幅の変化に変換したものです。
したがって、PWMには基本的にクロックという概念はありません。
強いて言えば、この搬送波がクロックと言うことになるでしょうか。
(実際の変調回路では三角波を使って矩形波にしていることが多いです)
フルデジタルではDSPを使ってデジタル信号からPWM信号を作り出していますので当然
クロックが必要です。
D級アンプではPWM信号を増幅しますが、PWM信号は振幅が0か0でないかの2値であり、
増幅しても2値のままなのでデジタルアンプと呼ばれるのだと思います。
PWMは周波数が高いほど変復調の精度が高くなります(元信号を忠実に再現します)。
復調するときにはLPF(積分回路)を通しますので、パルス幅が狭いと小さな振幅、
広いと大きな振幅のアナログ信号波形となります。
高音質化のためには周波数を高くしたいですが、CDのデジタル信号は44.1kで決まっています
ので、フルデジタルの場合は基準クロックが二つになってしまいます。それでは逆にデジタル
回路にとっては不利に働くので、アップサンプリングしてDSPで使う基準クロックを一つに
統一しています。
書込番号:7611313
3点
皆さん詳しすぎてついていけません(笑)
SACDの周波数については、emmLabsというメーカーのCDSA SEというプレーヤーは、SACDの倍の5.6448MHzまでアップサンプリングして出力するみたいですね。(アンプではなくプレーヤーですが)ただ170万円もします(汗; 車が買えますね。
ということは、シャープの1bitアンプの11.2MHzというのは、とんでもないスペックに思えるのですが、単純に比較するべきものではないのでしょうか?
変調とか復調とか、そのあたりはさっぱり分かりません。刧狽ニかいうやつですか?
>高音質化のためには周波数を高くしたいですが、CDのデジタル信号は44.1kで決まっています
ので、フルデジタルの場合は基準クロックが二つになってしまいます。
クロックが二つになってしまうというのは、何と何の二つなんですか?
「お前、何も分かっていないな!」と怒られそうですが、どうぞ初心者にお付き合いください。
書込番号:7611620
3点
>技術に触れるととことん詳しくなりたいと思ってしまうので…
とありましたので、基本的な専門知識はお持ちなのかと思ってしまい、混乱させてすみませんでした。
変調についてはよく知られているところではラジオのAM、FMがあります。
PWMもその一種です。
この辺りを説明しだすとスペースが足りませんので、ご興味がおありでしたら専門書等を
読まれると良いでしょう。
PWMは元信号の振幅変化をパルスの幅の変化に変換したもので、振幅はデジタル(不連続)ですが、
パルス幅はアナログ(連続)ですので、本質はアナログ信号です。
PWM信号は矩形波ですので、高周波成分が沢山含まれます。
復調には低域通過フィルタを通すことにより、この高周波成分を取り除くことで元の波形に戻ります。
この高周波成分は搬送波(クロックのようなもの)の周波数が主成分ですが、これを取り除くときに
元信号とこの周波数が近いと上手く取り除くことができません。
このため、この搬送波をできるだけ高い周波数にした方が上手く復調でき、また、変調するときも
この周波数が高い(普通は元信号の100倍程度以上)方が元信号の波形をより正確に保つことができます。
フルデジタルアンプにおいて、入力信号は44.1kの信号ですがこのままではプリアンプ部のDSP処理は
可能ですが、PWMとしては周波数が低過ぎます。
そのため、内部回路のクロック周波数の統一を図るために、最初にサンプリング周波数変換を行って
高い周波数の信号にします。
これにより2つ(CDからの44.1kHz信号処理用とPWM用のクロック)必要であったクロックを1つにします。
したがって、このアップサンプリング処理によってDSP処理での音質が上がるわけではありません。
単純な周波数合わせですが、処理が早くなり加工し易いというのはあると思います。
しかしクロックスピードが上がると、タイミング設計が難しくなったり、高性能な部品が必要となる等
設計的、コスト的デメリットもあります。
SACD等のサンプリング周波数が高いのは、SACD化するときにサンプリング周波数を高くして(A/D変換時に)
記録しているので全く意味が異なります。
フルデジタルでは、デジタル信号からPWM信号を作りますが、本来PWM信号はアナログ信号であるため
デジタル信号から作り出すということは「ある意味」ここでデジタル/アナログ変換を行っていると
いうことになります。
PWM信号のパルス幅は上で述べましたように元信号の振幅を表す連続(アナログ)的なパルス長の
信号ですが、デジタル信号から作り出す場合は1bit(クロック)長の整数倍のパルス長のものしか
できません。
したがってこの処理がD/A変換に相当します。
書込番号:7613370
4点
umanomimiさん、ご丁寧に教えてくださり本当にありがとうございます。
技術的な話は大好きなのですが、あくまで興味があるというだけで、知識が全く追い付いていません。すみません、ややこしい事を聞いてしまってm(_ _)m
ローパスフィルタの意味は知っていましたが、実際の役割がよく(?)分かりました。
これからデジタルアンプがアナログアンプを完全に凌駕するようになるのにどれくらいかかるのでしょうか?今デジタルアンプを買うと将来後悔するでしょうか?
あと、デジタル信号のままで駆動できるスピーカーはこれから登場するのでしょうか?
書込番号:7613545
2点
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