『DV-HRシリーズの乗りこなし方』 の クチコミ掲示板

DV-HR300を使っています。DV-HRシリーズ全体に共通する特徴もありますが
主だった苦情例と対策例を列記しておこうと思います。

基本的に各社HDDレコーダーには数種類の問題があります。

1.家電としてかつてない複雑なソフトウェア(不具合と変な仕様)
2.必要最低限のCPU性能(操作に対する反応速度に悪影響)
3.部品ごとの個体差。製品としての歩留まりの見掛け上の低さ
4.HDDはいつか必ず壊れる
5.書き込み型DVDメディアにはドライブとの相性的問題がある。

DV-HRシリーズで報告のある不具合は、残念ながら多々あります。

書込番号：3992869

・電源投入時と録画予約時の拘束時間がある。

電源をいれた直後は、HDDとDVDを読みます。
この間は、画面表示としては反応ができません。
ただし、実際には電源オフの信号は受け付けています。

誤って電源on/offをくりかえしてしまうと、起動処理の終了後、即電源オフ処理を行ない。
再度電源を入れて録画などを行なえるようになるまでにはかなりの時間がかかります。
HDD/DVD内の録画物が少ないと時間が短くなるかもしれませんが未検証です。

録画予約を行なうと、予約時間の5分前に予告メッセージが表示され
2分前にチャンネルが強制的に予約局に切り替わります。

この5分前の時点で、HDDやDVD内の録画物等の削除/編集作業が制限されます。
この5分間は、ほかにも多くの操作が制限され、予約解除操作もできません。
つまり、5分前メッセージでHDDの空きが無いことに気づいても
空き容量を広げる操作も、録画先をDVD-Rに変更することもできません。

しいてあげればリセットで再起動と予約設定の一斉消去を行なえば…未検証です。
再起動時間の長さを考えれば、予約時間前の対応は不可能かもしれません。
おとなしく予約時刻が来て、容量不足のエラーで停止してから
録画ボタンを押すほうが現実的だと思います。

なお、予約録画の場合のみ、DVD-RWの媒体チェックに失敗し
「このディスクは録画できません」として録画中止となることがあります。

メディアとの相性もあるのかもしれませんが、この症状が出たメディアでは
連続した録画予約が、ことごとく失敗に終わる場合が多く、要注意です。
一度予約録画ができたディスクで、この症状が出ることは無いか非常に稀です。
この媒体チェックの失敗は、予約でない録画操作では見られていません。

なお、こういった予約録画失敗の際には、自動的に電源が落とされます。
録画予約中であっても、在宅時は動作状況を確認するほうがよいでしょう。
在宅なのに、画面を見ていなくて、番組冒頭で電源が落ちたことに気づいたときの
その腹立たしさとあせりときたら…

書込番号：3992878

・ハングアップ

操作中に停止し、一切のリモコンからの操作を受け付けなくなることがあります。
編集作業中の発生例が多く、そのほかの操作中にもあります。幸い録画中のハングアップ例は無いようです。
ただし録画中に、その他の操作を行なうことでハングアップする可能性は無いとは言い切れません。

リセットボタンで回復できることが多いのですが、リセットボタンは時計等の設定も初期化されます。
電源コードをコンセントから抜くことで、設定を消去せずに再起動することはできます。
ただし、メーカー側から見れば、まちがいなく「やってはいけない操作」です。自己責任で。
なお、私自身はリセットボタンで回復しないハングアップの経験があります。

原因は、ほとんどソフトウェアの問題です。ただし、ソフトウェアと機体(部品)の個体差の問題が
複合して発生している可能性はあります。実際に、まったくハングアップが無い機体もあるようです。

内蔵されたソフトウェアは、バージョンアップを行なえる仕組みがあり、出張サービスもあります。
内蔵されたソフトウェア(ファームウェア)のバージョン確認は本体操作でのみ行なえます。

書込番号：3992879

・操作への反応が遅い。

リモコンの反応が遅く、同じボタンを連続操作する場合などの通り過ぎる操作ミスと
リモコンの受光角の狭さから来る取りこぼしが併発すると、非常に扱いにくくなります。
無理無く、確実にリモコン操作を行なえる設置場所を選ぶ必要があります。

なお、リモコン操作時の反応が、ファームウェアの更新で改善したとの報告例もあります。

ただし、反応の鈍さはソフトウェアの問題である場合と、CPU性能の問題があります。
当然ながら、録画物の一覧表示でサムネイルを表示した場合の反応の鈍さはそのままです。
こちらは、サムネイルを表示しないタイトルのみの一覧に切替えることが逃げ道です。

書込番号：3992889

・書き込み型DVDメディアとの相性

書き込み型DVDメディアとしてDVD-RとDVD-RWが使えます。
私はほとんどはRWで、すべて私的複製補償金が含まれた録画用のものを使っています。

しかし、前述した不具合は出ています。ただし、録画したものが読めない事故は無し。
唯一HDDからのダビング(DVD-RW経由のPCへの搬送)を繰り返したRWメディアが
一枚だけ、読み取りエラーを起こしました。
フォーマット等を試みた結果、結論は、こういうのは捨てるしか無い。

#私達の音楽(ガンダムソング特集)を見ながら聞きながら…

じゃなくって、その死んだRWと同程度の書き込み回数のRWで録画しました。
まだ生きています。メディアにも個体差がはげしいことがわかります。

この手のトラブルは、非常に多くの報告があり、分析には手間がかかりそうです。
2ch等でも定番DVDメディアは定まらないままです。
メディアメーカーでないSHARP製品の意外な泣き所かもしれない。
SONYならSONY製メディアに最適化して来るはずだものね。

書込番号：3992891

・HDDの中身をバックアップできない。

HDDはいつか壊れるもので、HDDレコーダーはそのときに
HDDの中の録画物を喪失するリスクを背負っている。因業だな。
家電としてHDDレコーダーにはバックアップ手段は無い。
単にDVD-R等にダビングすることができるだけ。
一部の機種ではLANによるコピーも可能だがDV-HRにはLAN機能は無い。

したがって、DVD-R,RWにダビングするしかない。大量に保存するとしたら
経由して、PCのHDDにコピーして行くほうが管理性は高い。
PCならRAID1等を適用する道もある。

私はDVD-RWへの高速ダビングを行ない。それをファイナライズ省略で
cp /mnt/cdrom/DVD_RTAV/VR_MOVIE.VRO ./
(注:UNIX的表現なので、CP/M系コンソールの人は各自どうにかしれ)
等の手段でPCに移している。DVDリッピングツールも使えるはず。

なお、VR_MOVIE.VROは、複数の録画物を一つのデータファイルとして
DVD上に置いたものであり、ソフトウェアによっては
音ずれや再生不良を招く場合がある。
録画物を一つずつDVD-RWにダビングしてPCに移すほうが確実ではある。

なお、録画モードによって解像度の違いもあるため、同じDVD-RWには
同じ録画モードのものだけをダビングするほうが、後の作業は楽だろう。
なお、そのままではIBPフレームの都合でCMカットもやりづらい場合がある。

うちではよりIフレームが多くなるMPEG4ヘの変換の後
IフレームとPフレームの構成を破壊せずにCMカット等を行なうようにしている。
それでも、ノイズが出る場合もあるようだ。

ちなみにVine Linux3.0上でAvidemuxで作業を行なっています。

書込番号：3992894

・HDDの書き換え(録画/削除/編集)ができなくなる。

HDDは壊れるものですが、通常HDDの機械的な故障は、ほとんど起きない。
バルク販売の部品としてのHDDに比べれば、保証付き商品の一部としてのHDDの故障率は非常に低い。

しかし、DV-HRでは、ソフトウェア的な問題に起因すると見られるHDDトラブルが発生する。
状況としては、おそらくファイルシステムの不整合が生じている状態。
そのため、書き換えによる不整合の拡大を防ごうとして、書き換え制限がかけられるのだろう。

いくつかの聞き取りから、暫定的な対策は、HDDの空き容量を大きく残すことと
HDDの初期化をたまに行なうように心がけるといったものがあるのみ。
未だ検証された対策では無い。


こういった問題はHDD内に書かれた管理情報と録画物のデータファイルなど
何かが正常に書かれないことによって起きる。
異常がありながら、書き換え制限が行なわれない場合もあると考えて良いだろう。

その点を考えれば、ファームウェアのバージョンアップ等の際に
HDDの初期化を行なうというサービスマンの対応は、けっして非合理では無い。
ただし、必ずしも初期化しなければならないとは限らない。

この点については、電話応対と実際の対応の食い違いによって
「未見の録画物を初期化で削除された」といった苦情も数件見受けられる。



数件の報告があるHDDの書き換え制限状態については、ファイルシステム上の不整合で
(おそらくはFATで言う重複クラスタやクロスリンクのようなもの)
録画物の一部が、後から録画した番組によって上書き破壊され
それを再生できない状況や、再生できてもハングアップを招く状況がある。

私の場合は、数件の録画物の破壊はありましたが、ほかの190件ほどは正常らしく
DVD-RWへの高速ダビング経由でPCへと退避作業中です。

なお、DV-HRシリーズのHDDは、PC等でのHDD管理情報との互換性が一切無い。
おそらくWindowsでもLinuxでもMacintoshでもB-TRONやZetaやOS/2でも
HDDの中身をそのままコピーして読み出す手段は無い。

なにしろ、ほとんどのPC OSで互換性のあるパーティション構造やその種別番号が
一切読み出されないわけで、まったく手が出ない。つまり
dd if=/dev/hdb1 of=HR300.imgといった作業すら成り立たない。
より特殊なツールでも複製がせいぜいで、PCで読み出すための専用ソフトが出てくる可能性も皆無。

たとえPCに繋いでも、HDDにchkdskやscandiskやfsckを行なう方法も無い。
もちろん、DV-HR内にはファイルシステム修復ツールを内蔵してもいない。
ファイルシステム自体もNTFSやHPFSやJFS,ReiserFS,XFS,JFS等に比べて
堅牢なファイルシステムということは無さそうだ。

だって、組込みOSに、実績の高いHDD管理システムってFAT以外に何かある?
ここは私にとっての最大の不信点。

寮の火災直後に、下調べも充分な選択肢も無くHR300を緊急購入したことが非常に不運である。

書込番号：3992898

ちなみに、ここまでに書いた問題点以外にも、メニュー構造とその表示シーケンスとか
(たとえばabcdの選択画面が出た時点で、後に来る予定のy/n選択肢も既に表示されている点)

随所に見られるチェック機能の配置の非論理性とか
(DVDを空にしてHDDからDVDにダビングする反復作業をすると
1セットにHDD/DVD切替えが二度あるが、実際には設計の不備から
HDDの選択を1回、DVDの選択を2回行なわなくてはならない)
…不満点は多々あるのだけど、さすがにそのへんは割愛する。

書込番号：3992900