


いじり甲斐のあるキットなのでいろいろ試すのがいいと思います。
個人的にはトグルスイッチとアルミのボリュームノブ、標準ジャックへの
交換を行い、前面パネルをメタルカラーでまとめるのがお勧めです。
マニュアル外の改造を行った感想については以下のとおりです。改造後は
生贄用の球を使っての電圧チェックと100均イヤホンでの動作確認は必須と
思います。
以下の内容の理解についてはKA-10SHのマニュアル必須です。
<球の直流点火について>
スパークキラーをスイッチに直結するなどしてラグ板を撤去すると
ブリッジダイオード、コンデンサ、抵抗を取り付けるくらいのスペースは
確保できます。最初、電源平滑コンデンサに4700uFのみを使用して組んだの
ですが効果がありませんでした。その後、π型フィルタとなるよう抵抗の
後ろに4700uFを追加したところ各音の立ち上がりがわずかに良くなった
印象です。十分な効果を得るためにはもっと質の良い直流にする必要が
ありそうです。
ブリッジ整流後の電流値はトランス定格の6割程度とするのが定石なので
6DJ8以下が定格内になります。ヒーター電流が0.4A以上の6R-HHX系、E288CC、
6N1Pは使用できません。実際のところ0.4Aちょうどであれば大きな問題は
起きないと思いますが、使うときは自己責任でお願いします。
<カソード側コンデンサ>
このコンデンサには信号が通ります。容量の変更については大容量化を
お勧めします。低域の量感の向上、SN感の向上に効果が有ります。私は680uFを
使用していますがこれ以上の容量であれば問題ないと思います。
大容量化すると電解コンデンサでは高域での繊細さ等に不満の出る場合は
0.1uF程度のフィルムコンデンサを並列に繋げています。チップフィルム
コンデンサを電解コンデンサの足に直付けするとスペースが問題にならない
ため便利です。固体電解質系のコンデンサならばフィルムコンデンサを
付ける必要がないので楽だと思います。
<プレート側コンデンサ>
このコンデンサには信号が通ることに加えてリプルフィルターの役目も
有ります。この部分の容量変更は試していません。
電源回路に対してカットオフ周波数が120Hz以上になるようなフィルム
コンデンサを並列につないでみたのですが効果は微妙です。高音の解像度が
向上した気がしないでもないですが、プラシーボと言われても反論できない
程度です。
<カソードフォロワ電源コンデンサ>
リプルフィルターと電源のデカップリグが主な役目です。容量を大きくする
ことで低域の量感と立ち上がりが向上します。大容量化による高域での特性
悪化が気になるようでしたら真空管ソケットの足に小容量のコンデンサを
取り付けることをお勧めします。ちなみに基板自立型のコンデンサを強引に
使用しています。
チャンネルごとに分離したかったのですが、アイディアとスペースの
無さにより断念しました。
<その他>
6BQ7A等の6DJ8同等球以外(要はピン配列のみ互換性のある球)を使用して
いる方はプレート電圧を120Vにすると。球の動作条件が、データシートを
見る限り改善されます。実際は120V以上必要な球がほとんどなのですが、
6DJ8の定格である130Vを超えてしまうためこの値です。実際に試したわけでは
ないので音質が向上するかについては保障できません。
書込番号:11207735
1点

このキットの電源部分は基本的にオームの法則が分かればプレート抵抗の値や
プレート電圧をいじることができます。球の動作条件やゲインが変わって
しまうのですが、こんなこともできるという例としては参考になるかと思います。
以下の内容の理解についてはKA-10SHのマニュアル必須です。
ということでプレート抵抗としてZ201nakedの10kΩを使ってみました。
〈手順〉
@改造後の各部の電圧を計算
Aプレート抵抗を交換します
Bチャンネル分岐後の抵抗を20kΩ(3W)に交換します
Cチャンネル分岐前の抵抗を10KΩ(3W)に交換します
D各部の電圧値を測定し@の計算値と大体あっていることを確認
〈解説〉
・プレート抵抗の値は入手性の問題で10KΩです
・Z201nakedの定格は0.4W(at70℃)でプレート抵抗全体の消費電力は
約0.25Wとなっています。ディレーティング的には厳しい使い方と
なるので周辺の配線に太目の線を使用するなど温度上昇を抑える
工夫(気休め程度ですが)が必要です
・Cの抵抗には3W品を使用しましたが、容量的には5W品を使用したい
ところです
・改造は自己責任で、またプレート抵抗の値を変化させるとどうなるか
分かる方推奨です
・交換前はDALEの軍用抵抗(30kΩ)を使用
〈感想〉
使用HP:K701
・空間的な音の表現が最大の魅力と思います。背景の音が手前の音で
消されにくいためオーケストラ等の響きが重層的で分厚く聞こえます
・音が空間に広がる、満ちる、残響を伴って消えるといった表現が
うまいです
・解像度は交換前をSD画質とするとフルHDにしたくらい向上します
・低域は制動が効いていることに加え解像度、定位共に良いため
K701の低域の薄さをうまくカバーしてくれます
・ボーカルは自然な感じで明瞭さを増す方向になります
・コーラスの響きが非常に美しいです
〈総評〉
音の空間表現がとにかく秀逸でその一点だけで使用する価値が
有ります。また個々の音の主張と響きの交わる描写が絶妙です。
音の傾向はフラットで解像度が著しく向上します。特に低域での
向上が顕著です。
高価な部品ですが、うまく使えば値段以上の効果が期待できると
思います。
<その他>
・Z201nakedの10kΩを2本直列につないでプレート抵抗として
使用した場合も音の傾向は同様です
・電圧測定後の100均イヤホン試聴で奥行きのある音が出たときは
驚きました
・最初から感想どおりの音が出ますが、150時間くらい使用すると
本領を発揮します
書込番号:11207737
1点

<Z201直列使用について>
このキットは真空管シングルアンプであるため回路が単純です。
音声ラインに直列に入る抵抗は片ch当り2本でどちらも発信対策用と
思われます。そのためどちらの抵抗も真空管ソケットの足に接続してあり、
温度環境は悪いものと思われます。
以下の内容の理解についてはKA-10SHのマニュアル必須です。
改造としては若干変則的な部分があり、カソードフォロワの入力につなぐ
抵抗の値が10kΩとなっています。(プレート抵抗を直列接続で20kΩにしたときの
余りを流用、この部分はZ201nakedとなります)抵抗値の変更により発振する可能性が
有ります。私の環境では発振しませんでしたが、誰が作製したものでも発振しないかに
ついては保証できません。
交換前はニッコームを使用
【感想】
使用HP:T1
・全音域にわたって解像度が向上します。特に可聴域ぎりぎりの低音での
効果が大きいです。高域は透明感が高く、伸びも良好です
・クリアな音で室内での音の反響やホールの響きが明瞭になります
・ライブ盤では会場の空気のような音にならない音がリアルになります
・使用する場所による影響については(出力抵抗※>)増幅段入力抵抗>フォロワ入力抵抗の
順で効果があります(※DACの出力抵抗として使用)
・1本からでも効果は有りますが、まとめて投入しないと実力を発揮しない印象です
【総評】
20Hz近くの低域の明瞭さ、無音部の静寂さといったアンプの性能に効く部分の
向上が大きいです。音色は細みで定位、解像度、伸びいずれも非常に良い点に加えて
クールになり過ぎない点が好印象です。
1箇所の交換でも効果は有りますが、2箇所目以降のほうが同じ箇所でも効果が
高いように感じます。変化としてはプレート抵抗に使用したときよりも小さいため
一点豪華主義的に使う場合、直列使用はあまりお薦めできません。
【おまけ】
・ハイインピーダンス側フォンジャックに取り付ける抵抗は増幅段入力抵抗並みに
効果が有ります(ハイインピーダンス側のジャックで使用の場合)
・ボリューム部分は固定抵抗とボリュームを使った分圧回路(東京光音2CP601等で
使用しないように注意書きされている回路)を使用しています。ボリュームは
マルツR1610Gの抵抗板部分にナノカーボンPCを塗布して使用しています。やり方は
ラグのところにある隙間から抵抗板にナノカーボンPCを塗布(届く範囲で十分です)し、
軸を2、3往復させます。若干ドンシャリ気味になるものの解像度が向上します。
導電性の微粒子を使用した接点改質剤を使用すれば同様な効果が期待できると
思いま。
書込番号:11295468
1点

SiCSBDを試す
【SiCSBD概要】
半導体材料としてSiC(シリコンカーバイド、炭化ケイ素)を使用したSBDです。
SiC素子の特徴としては高耐圧でスイッチング特性の良好な素子が作製できる
ことからインバータ、コンバータ、スイッチング電源等の省エネルギー化、
小型化への展開が期待されています。2010年は三菱電機が民生向けエアコン用の
インバータへの搭載(SBDのみ)や12月にROHMがFETの量産化を発表する等、普及に
向けての大きな動きがありました。
オーディオ的には従来からあるSBDの高耐圧版とみなすことができ、FRDより
短い逆回復時間からローノイズ化が期待できます。
【使用した素子】
交換前:UF2010(PANJIT INTERNATIONAL INC.製 秋月電子から購入)
交換後:C2D05120A(CREE,INC.製 digikeyから購入)
C2D05120Aは1200V、5Aとかなりオーバースペックなのですがdigikeyを見る限り
ダイオードの形状については耐圧や電流によらずTO-220という自作では3端子
レギュレーターでよくみられるサイズが一般的なようです。
【導入方法】
C2D05120Aはサイズが大きいため、外部でブリッジ型に組み立てた後に
KA-10SHに組み込みました。
【音質について】
SiCSBDを導入し、100時間エージングした後の音質への影響は以下の通りです。
・各音の焦点が半分程度のサイズになります。
・聴感上の音のレンジが高音側、低音側ともにわずかに伸びます。
前者については特に低音楽器で影響が大きく、定位と密度感については向上しますが
量感については減退する方向になります。特に交換直後の音の傾向はハイ上がりな
印象です。エージングによりフラットな傾向になりますが、個人的には耳がエージング
された結果のように感じます。
後者については電源のローノイズ化の影響と思われます。
デメリットとしてはアンプの温度がしっかり上がるまで歪っぽい音が出やすくなった
ように感じます。
【まとめ】
半導体アンプでSiダイオードからSBDに変更したときと同様の変化が真空管アンプでも
起こることを確認できました。新しい素子が出回り始めたため、試しに使用してみましたが
効果はかなり大きいです。真空管アンプ独特の味を求める方が使用する場合は熟考が必要と
思います。
SiCSBD自体まだ出回り始めたばかりの素子であるため今後の普及によって高性能化、
低価格化が進行するものと思われます。
整流管との比較が気になります。
【余談】
電圧増幅段の入力抵抗は1kΩでも問題ありませんでした。
書込番号:12450266
1点


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