『アップスケーラーと白画素の問題について』のクチコミ掲示板

[プローヴァ]

DX950のアップスケーラ	OLEDのアップスケーラー	白画素

LGのOLEDを店頭で見ると、地デジ画質の悪さが気になります。特に、色解像度が悪い感じ。この点に関して、ドイツのサイトがyoutubeにあげていたレビューの中に興味深い物を見つけました。
オリジナルはここです。
https://youtu.be/dOw-sgwQ2Gk
これはLG OLEDのハイエンドモデルG6(日本は77インチのみ)のレビューですが、LG製のSoCを使用しているG6,E6,C6についても同様の結果（同じサイトにレビューあり）です。
レビュー中でパナソニックDX950(ドイツではDXW904)とのアップスケーラーの比較画像があります。これはHDの元画像をTV内蔵のスケーラーで4Kにアップした際にどのように表示されるかを示しています。
掲載したキャプチャ画像でわかるとおり、LGの方は背景青地、赤地の際に縦線が半分程度になっており、色解像度の処理に何らか問題があることがわかります。このチャートは4K出始めの頃よく見ましたが、いまだにこの程度のアップスケール精度であることはちょっと驚きです。

それと、もう一枚の測定画像はOLEDディスプレイでWhite画素がどのように使われているかわかりやすいです。
中央の表でWhite=721nit、R=112nit、G=339nit、B=29nitとなっています。通常はR+G+B=Wになるはずですが、RGBを足しても480になり、721にはなりません。その差241nitがWhite画素の光量ということになります。
RGB画素による光は480nitですので、721nitに対し67%。ガンマ2.2乗であれば、0.83^2.2=0.67となりますので、だいたい83IRE（83%の輝度）までは色も正確に表示されますが、それ以上は白画素が効きはじめるということになります。白画素が関与する83IRE以上の領域では、純粋な白色のピークは問題ないですが、色の乗ったピーク画像は徐々に色が薄まってくることになります。
しかも、この白画素はホワイトバランス調整のできないネイティブな白なので、RGBホワイトバランス調整で色温度を低く調整していても、白画素の発光する白色とは色温度があわなくなります。
OLEDディスプレイ自体は素晴らしいパネルですが、明るい部分の色乗りの悪さ、ニュアンスのなさ、高輝度部でのホワイトバランス不安定等は海外レビューサイトでもお決まりのように指摘されています。

来年に向けて国内メーカーもLGのパネルでOLED TVを出すと言われています。色解像度の問題はソニーやパナソニックなどの日本製のアップスケーラーなら簡単にクリア出来そうです。しかし、白画素による高輝度部の問題は原理的な物なので解決は困難とおもわれます。

書込番号：20467710