『絞り値の算出方法を教えてください』のクチコミ掲示板

[yumeパパ]

絞り値の算出方法がありますか？
例えばですが
撮りたい撮影物は２個あり
１個目の距離は２メートル
２個目の距離は２．５メートル
その２個ともにピントを合わせたい場合
絞り値の計算方法などありますか？

書込番号：10097104

[やまだごろう]

その場にパソコンでもあって表計算ソフトでも使うのでない限り、簡単には算出できません。

少なくとも計算上は、距離の離れたもの同士が完全な点の焦点を結ぶことはなく、ある程度のボケを許容する前提で被写界深度は決まりますから、あなたがどの程度それを許容するのかによっても計算結果は変わりますよ。

他にもレンズの焦点距離も計算のパラメータのひとつになるので、このレンズのようなズームレンズではその都度焦点距離を読みとる必要がありますね。


昔、フィルム時代に使っていたカメラには「被写界深度優先モード」というのがあったんですが、今はほとんど聞かなくなりましたね。

書込番号：10097191

[isoworld]

　
　むかしのレンズには絞り（Ｆ値）ごとに被写界深度が分かる目盛りが打ってあったので、それが判断の重要な目安になったのですがね。撮影現場で計算で出すのは現実的ではないように思いますよ。
　むしろカメラ本体の左下についている小さな押しボタンを押して絞込み、ファインダーを通して実際にピントの合った奥行きを確かめるか、実際に写してみた画面を見て確認するのが現実的かと.......

書込番号：10097249

[ガレとこ]

絞り値固定でも被写体までの距離によって　深度が変わってしまうので
体で覚えるか
http://shinddns.dip.jp/depth.php
こういうサイトでイメージして頭に叩き込んどくくらいかなと
自分今まで撮った写真を照らし合わせて体に覚えさせてます＾＾；

書込番号：10097316

[タツマキパパ]

こんにちは。

＞昔、フィルム時代に使っていたカメラには「被写界深度優先モード」というのがあったんですが、

変わりに自動深度優先AE（A-DEP）なんてモノが付いてますけど、誰が使うんでしょうね．．．
まだ深度優先AEの方が使い道があったように思うんですけど(^^;
（自動の部分が余計なんですよね．．．）

書込番号：10097444

[G55L]

被写界深度 計算式 - ウェブ検索
http://www.google.co.jp/hws/search?hl=ja&q=%E8%A2%AB%E5%86%99%E7%95%8C%E6%B7%B1%E5%BA%A6+%E8%A8%88%E7%AE%97%E5%BC%8F&client=fenrir&adsafe=off&safe=off&lr=lang_ja

出力サイズによって許容錯乱円の径が変わる点にご注意を。
頑張ってください。

書込番号：10097477

[Ｆ２→１０Ｄ]

こんにちは。

計算方法は知りませんが、現実の方法の一つとして今回の例ですと、
ピントを約2.2mのところに合わせます。（←どうやっては置いといて ^^; ）
で、絞りは撮影可能な範囲で絞り込みます。

これで、ピントが来なければ何をしても駄目でしょう。

書込番号：10097784

[やまだごろう]

「焦点距離とレンズのピントの位置、絞り値でピントの合う範囲はいくらか」というのは計算サイトがあるようですが、今回の場合「焦点距離とピントを合わせたい範囲がどれだけの場合、ピントの位置と絞り値はいくらか」という計算があまりないようなので、近似式ではありますがご紹介します。
※詳細は省きます。



1個目（近いほう）の距離をL1、2個目（遠いほう）の距離をL2と置くと、レンズのピントの位置Lは
　　　L = 2×L1×L2÷(L1＋L2)　[m］
になります。
今回の例の場合、
　　　L = 2×2×2.5÷(2＋2.5) = 2.22　[m]
です。

レンズの焦点距離をf、結像面（フィルムカメラならフィルム上、デジカメなら撮像素子上）の許容錯乱円の径をd'と置くと、レンズのピント位置に投影される許容錯乱円の大きさdは
　　　d = d'×L÷f　　[m]
になります。

レンズの径をDとおくと、
　　　D = d×L1÷(L−L1)　[m]
となります。

レンズのF値は
　　　F = f÷D
です。



仮に、d'を33μm（1/30mm）として、f=17mmのときは
　　　d = 0.000033×2.22÷0.017
　　　　= 0.00436 [m]

　　　D = 0.00436×2÷(2.22−2)
　　　　= 0.039 [m]

　　　F = 0.039÷0.017
　　　　= 0.43
f=55mmのときは
　　　d = 0.000033×2.22÷0.055
　　　　= 0.00135 [m]

　　　D = 0.00135×2÷(2.22−2)
　　　　= 0.012 [m]

　　　F = 0.012÷0.055
　　　　= 4.5
となります。


※私は結像面上の許容錯乱円の径d'は出力サイズに関係なく一定でいいと思っています。
　ただ、許容量というのは主観でありますので、上の式のd'の値は各自でお決めになってください。
　上の「33μm（1/30mm）」というのは、フィルム時代の被写界深度を求める場合の大きさのようです。

書込番号：10098005

[やまだごろう]

参考までに、デジカメの画素数に対する画素ピッチの計算式をご紹介します。

画素数 n [万画素]のとき、画素ピッチpは
　　APS-Cサイズの場合
　　　　p = 1÷√(n×10000÷391)÷1000　[m]
　　35mmフルサイズの場合
　　　　p = 1÷√(n×10000÷864)÷1000　[m]
です。

例として、
　　 600万画素　APS-Cサイズの場合　0.000008 m
　　1200万画素　APS-Cサイズの場合　0.0000057 m
　　2400万画素35mmフルサイズの場合 0.000006 m
です。

もし、許容錯乱円d'を1画素ピッチ以内に納めたいと考えるならば、d'をpの値にすればよいです。2画素ピッチなら2倍、3画素ピッチなら3倍にすればよいです。

書込番号：10098123

[やまだごろう]

Fの式
　　　F = f÷D
を焦点距離fについて展開すると、

　　　F = f÷(d×L1÷(L−L1))
　　　　= f×(L−L1)÷(d×L1)
　　　　= f×(L−L1)÷(d'×L÷f×L1)
　　　　= f^2×(L−L1)÷(d'×L×L1)

となり、f^2が出てくるので、焦点距離が2倍になると同じ被写界深度を得るFの値は4倍になる(4段絞り込む必要がある)ことがわかります。

書込番号：10098839

[yumeパパ]

みなさん
アドバイスありがとうございます
被写界深度という言葉を聴いたことがあります
いろいろ検索したら計算方法などありました
自分の腕を磨くためにも
勉強していきます
ありがとうございました

書込番号：10099422

[スッ転コロリン]

こんばんは。そのレンズもデジ一も持ってませんが・・・

[10097784]Ｆ２→１０Ｄさんのアドバイスがもっとも現実的な手段だと思います。

被写界深度、手前側と無限縁側、1:2の割合と聞きます。2mと2.5mを1:2に分けるポイントは2.17m、ここにフォーカスを当てて、ブレなどを考慮して許される最大絞り値まで絞り込みます。これで期待通り撮れなければ、何をどうしても撮れないでしょう。

2.17mにフォーカスを当てるターゲットがない時は、17cm後退して2mの被写体にフォーカス、フォーカスロックして17cm前進して撮ればイイわけです。(机上の論ですが)

電卓を使って現場で計算したり、あらかじめ計算した値を表にして印刷して携帯するなんてのもありかとは思いますが・・・。ケータイアプリ(?)で計算するサービスなんてのも、そのうち出てくるかもしれませんね。


ここまで書き込ませていただいたのは伏線、本音は・・・

[10098005]やまだごろうさん、前方/後方被写界深度の式を導き出す、その式を導き出す手順を紹介してくれませんか。過焦点距離は、なんとか強引に導き出せたのですが・・・

「※詳細は省きます。」のところ、お願いします。Webページへのリンクでもイイです。よろしくお願いします。


Canon のコンデジの一部機種は、Canon非公認のファームフェアを追加する事で、ズームレンズ焦点距離と絞り値に応じた過焦点距離や前方/後方被写界深度を液晶モニターに表示する事ができます。(これがデジ一でもできれば、スレ主さんの質問も解決するのですが)　でもテレコンやワイコンには対応していないので、なんとか把握したく思っています。また極端なマクロでも適用できるのかも懸念の一つです。

スレ主様の解決後に失礼とは存じますが、便乗質問、何とぞよろしくお願いします。

書込番号：10099814

[やまだごろう]

スッ転コロリンさんこんにちは。

これらの式は全て自分で考えました。
多分同じ式はどこかＷｅｂを検索すればあるのでしょうが、私は見たことはありません。

円形で焦点距離と直径がそれぞれf,Dのレンズがあります（図1）。
レンズからLの距離にある物体xの倒立正像が、xとは逆側f'の位置にx'として結像しています。
このとき、xの大きさをx'であらわすと、
　　　x = x'×L÷f'　･･･(1)
です。

次に図2を見て、Lよりもレンズに近い位置L1の物体は、レンズの後方f''の位置に結像しますが、結像面が図1と変わっていない場合には、結像面にd'の直径を持つ錯乱円を描きます。このときd'は
　　　d' = D×(f''-f')÷f''　･･･(2)
です。
レンズの特性から
　　　1/f = 1/L＋1/f' = 1/L1＋1/f''　･･･(3)
なので、
　　　f''−f' = (1/L1−1/L)×f'×f''　･･･(4)
です。(4)を(2)に代入して
　　　d' = D×(1/L1−1/L)×f'　･･･(5)
となります。
このとき、d'をLの位置に投影すると、その投映像dの大きさは、(1)式のxをdに、x'をd'に置換したものなので、
　　　d = d'×L÷f'　･･･(6)
　　　　= D×(L−L1)÷L1　･･･(6')
です。この(6)式が「レンズのピント位置に投影される許容錯乱円の大きさd」を求める式になります。また(6)をDについて解いた式
　　　D = d×L1÷(L−L1)　･･･(6'')
が、レンズの径を求める式になります。


同様に図3を見て、Lよりもレンズから遠い位置L2にある物体は、レンズの後方f'''の位置に結像しますが、結像面が図1と変わっていない場合には、結像面にd'''の直径を持つ錯乱円を描きます。このときd'''は
　　　d''' = D×(f'−f''')÷f'''　･･･(7)
です。
　　　1/f = 1/L＋1/f' = 1/L2＋1/f'''　･･･(8)
なので、
　　　f'−f''' = (1/L−1/L2)×f'×f'''　･･･(9)
です。(9)を(7)に代入して
　　　d''' = D×(1/L−1/L2)×f'　･･･(10)
このときも、d'''をLの位置に投影すると、その投映像d''の大きさは、(1)式のxをd''に、x'をd'''に置換したものなので、
　　　d'' = d'''×L÷f'　･･･(11)
　　　　　= D×(L2−L)÷L2　･･･(11')
です。


ここで、
　　　d' = d'''
としたとき、
　　　d = d''
なので、
　　　(L-L1)÷L1 = (L2−L)÷L2　･･･(12)
　　　L = 2×L1×L2÷(L1＋L2)　･･･(13)
です。この(13)式が、ピントの位置Lを求める式になります。


なお、Lの値がfに対して十分に大きければ、
　　　f' ≒ f
と近似することができるので、(6)式に代入して
　　　d = d'×L÷f　･･･(6''')
が、先にご紹介した「レンズのピント位置に投影される許容錯乱円の大きさdの近似式」になります。

書込番号：10105712

[やまだごろう]

図1	図2	図3

肝心の図が抜けていたので再投稿します。




いや〜長かった(笑い)

書込番号：10105740

[やまだごろう]

補足です。

上の式が成り立つには、条件があります。
　１）レンズの厚みが無視できること。
　２）全群繰り出しタイプのレンズであること。

なので、マクロ撮影のようなレンズの厚みが無視できない条件や、IFやRFのような全郡繰り出しでないタイプの場合には直接適用できませんが、目安としては使えると思います。

書込番号：10105858

[スッ転コロリン]

こんばんは。ありがとうございます、やまだごろうさん。

さっそくページ保存、じっくり検討させていただきます。

お手数をおかけしました。

書込番号：10106016

[やまだごろう]

ついでだから書いちゃいます。

L1,L2をL,f',d',Dから求める場合には、(5)式から
　　　L1 = L×f'×D÷(f'×D＋L×d')　･･･(14)
(10)式から
　　　L2 = L×f'×D÷(f'×D−L×d')　･･･(15)
です。

そして、L2が無限大になる(パンフォーカスになる)条件は
　　　f'×D ≦ L×d'　･･･(16)
です。

これらも、f' = f で近似すると
　　　L1 = L×f×D÷(f×D＋L×d')　･･･(14')
　　　L2 = L×f×D÷(f×D−L×d')　･･･(15')
　　　f×D ≦ L×d'　･･･(16')
となります。

ためしに、パンフォーカスの代表設定例である「28mmのレンズでF8にし3mにあわせる」を計算してみると、d'が33μmならば
　　　0.028×0.028÷8 = 0.000098
　　　3 × 0.000033 = 0.000099
で、(16')式を充たすことがわかります。このときL1は
　　　L1 = 1.49
となり、無限遠から1.5mまでの間は全て被写界深度内となります。

(16')式から、パンフォーカスになるDの最大値を求めることもできます。
　　　D ≦ L×d'÷f　(17)
同じ「F8で1.5mまでのパンフォーカス」をAPS-Cサイズで実現しようとすると、28mmのレンズは17mmに、d'は20μmになるので、Lは(12)のL2に無限大を入れると
　　　(L−L1)÷L1 = 1
　　　L = 2×L1
　　　　= 3 [m]

　　　D ≦ 3×0.00002÷0.017
　　　　= 0.0035

　　　F ≧ 0.017÷0.0035
　　　　= 4.86
となり、Fを5.0以上に絞ればパンフォーカスになることがわかります。

書込番号：10107628