


私が最近ハマっている中華イヤホン発掘によって発見したお宝イヤホンをまた一つ紹介します。本記事で紹介するのは、MusicMaker SHOCKWAVE IIIというイヤホンです。これは私の一番のお気に入りであり、かつ私のイヤホン・スパイラル終焉機でもあります。
このSHOCKWAVE III(SW3)は、中国の新興イヤホン専門ブランドMusicMakerの現在のフラグシップモデルです。
先に、MusicMaker SHOCKWAVE IIIの主なスペックを載せておきます。
Impedance: 20Ω
Earphone sensitivity: 99dB/mW
Frequency range: 5-40000Hz
Weight: 20g
Drive unit: 1 Dynamic + 4 Balanced Armature drive unit
まずはSW3の外観からですが、SW3の本体ボディの造りは精度が高く、しかも光沢があって美しいです。本体ボディのサイズは大きめですが、手に持ってみると不思議なほど軽いことに驚きます。SW3の筐体には航空機向けに生産された超軽量なチタン亜鉛合金が使われているそうです。SW3のサイズに見合わない軽さはこのためです。このイヤホンは通常/SHURE掛けのどちらでも使えます。ただし、通常掛けの方が耳への収まりが良いので、私は常に通常掛けで使っています。ボディの大きさから装着感が悪そうに見えますが、その軽さのおかげで装着感は良好です。付属しているサポータ・リングを本体に取りつけると、さらに装着感が良くなります。ケーブルの線材は単結晶銅・銀メッキ線です。SW3の造りは全体的に高級感があり、美しさも備えていて中華イヤホンとは思えない出来です。
続いて、SW3の音質について書きます。なお、イヤーピースはaudio-technica SOLID BASSのLサイズ(ER-CK50L)を使っています。また、再生環境はCayin N5の直挿しです。
SW3の音を最初に聴いたときに頭に閃いた言葉は「Amazing!(素晴らしい!、お見事!)」でした。その音質を一言で表すなら「究極の完成度に達したリスニング系サウンド」というのが一番相応しいと思います。あくまでリスニング系として評価になりますが、SW3の音は本当に文句のつけようがありません。ピーク感皆無で極限まで伸びた高音はまったく刺さらず、しかも透明感があります。締りと力感のある低音は他のイヤホンでは聴いたことがないほどの存在感を持っています。そして、SW3の音質で一番強調したいのが中音域の実在感です。高音も低音も非常に質が高いのに、中音域にしっかりとした存在感があるため、これらが目立つことなく全音域が絶妙なバランスで融合しています。そして、さらに強調したいのが音場感です。私はいままでイヤホンでここまで広大な音場を聴いたことがありません。SW3の音場感はもはやイヤホンの域をはるかに超えています(実際にイヤホンが鳴らしている音場なので、これは変な表現ですが、どうしても他に適切な表現が思い浮かばないです)。これは高度なチューニング技術によって創り出された芸樹の域に達した音です。
TK12sの音と比較すると、SW3の音は全音域で数段グレードアップしたものです。価格は倍以上の開きがあるので、これは当然です。TK12s+8N-OFCの音と比較しても、SW3の方が断然グレードが上です。前者のバランス接続に対して後者はシングルエンド接続なので、定位感だけはTK12s+8N-OFCより劣りますが、それ以外のすべての音質要素はSW3の方が優れています。TK12sの高音と低音の質もなかなかのものですが、SW3と比較すると、どららも物足りなさを感じてしまいます。また、特に中音域の存在感は大きな差があります。
SW3の音質要素はいずれも「究極の」という修飾子をつけたくなるくらいレベルが高いですが、SW3にも一つだけ弱点があります。それは、非力なDAPやスマホではSW3を十分に鳴らし切れないことです。TK12sと比べると、かなりボリュームを上げないと音量が出ません。駆動力の高いDAPやヘッドフォンアンプでないとSW3の本当の実力を味わうことができないでしょう。SW3くらいの多ドライバ構成のイヤホンはインピーダンスが高めになるので、これは仕方がないことです。エージングも最低100時間は必要で、もっと上乗せして200時間位かけた方が良いかもしれません。
上記は手放しの絶賛評価になっていますが、私はモニタ系よりリスニング系の音の方が好きなので、この評価には贔屓目が大分入っていると思ってもらっても構いません。モニタ系が好きな人にはSW3の音は脚色過多に感じられるかもしれません。しかし、スピーカーと違って、イヤホンは元々チューニングが必須のオーディオ出力装置です。SW3のようなハイブリッド・ドライバのイヤホンはなおさらそうです。イヤホンの音に対する評価は、結局メーカーの技術者によってチューニングされたその音が好きになれるかどうかに帰結すると私は思っています。そういう見方で聴くと、SW3の音はチューニングによって生み出された見事なものだと感じます。私はSW3の音に惚れ込んでいるという自覚はあるので、自分の大好きな音楽や映画を好きになってもらいたくて、言葉を尽くして他の人に勧めているような気分でこの記事を書きました。
最後に、MusicMaker SHOCKWAVE IIIの購入先を紹介しておきます。以下の商品ページから、私はSW3を購入しました。
http://www.aliexpress.com/item/2016-New-HCK-S3-In-Ear-Earphone-DA-Hybrid-5-Drive-Unit-Headphones-DIY-HIFI-Hi/32604922125.html
書込番号:20051342
4点

じつは、いまSHOCKWAVE IIIのMMCX化カスタマイズをeイヤホンへ依頼中です。
改造済みのSW3が届いたら、手持ちの色々なバランスケーブルで視聴してみるつもりです。線材の違いやバランス化によってどんな風に音が変わるのかすごく楽しみです。
広大な音場感を持つSW3の音に定位感が加わっただけでも、感動を覚える音になるんじゃないかと想像しています。逆に元々非常に完成度の高い音を鳴らすSW3なので、それをさらにグレードアッブしてくれるケーブルを探すのは難しいんじゃないかという心配もあります。
私のイヤホン・スパイラルを終わらせてくれたSW3ですが、今度はケーブル・スパイラルにはまってしまうかもれしません。
書込番号:20051369
0点

MusicMaker SHOCKWAVE IIIのMMCXリケーブル版の販売が本日7/19(太平洋夏時間)から始まっています。最初の記事で紹介したSW3の商品ページにMMCX版の選択肢が追加されています。
私はすでにSW3 MMCX版を販売元ストアのHCK(Shenzhen HCkexin Electronic Technology)へ注文済みです。
じつは、このSW3 MMCX版の発売情報を知る前に、eイヤホンへSW3のMMCX化カスタマイズの依頼を出していました。もしこの情報を先に知っていたら、eイヤホンへ改造依頼は出さなかったでしょう。
改造済みのSW3とSW3 MMCX版が届くのが同時期になりそうです。二重投資になってしまいましたが、楽しみが2つになったと思うことにします。
私はたくさんの種類のMMCXケーブルを持っているので、そのすべてをSW3で試してみようと思っています。SW3の音をさらにグレードアップしてくれる相性の良いケーブルが見つかったら、追記情報として紹介します。
書込番号:20051428
0点

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---|---|---|---|
SHOCKWAVE III MMCX版Goldの製品構成品 |
綺麗で光沢があり美しいSW3 Goldの筐体 |
SHOCKWAVE III MMCX版Blackの製品構成品 |
独特の色艶と質感のSW3 Blackの筐体 |
HCKに注文していたMusicMaker SHOCKWAVE III(SW3)のMMCX版が届きました。
今回はSW3のBlack, Silvr, Goldの3色を1個ずつ購入しました(Silverは友人の分なので、写真は撮っていません)。
さっそくSW3の各色を聴き比べてみました。これをやったのは、TK12sで色違いによる音の差があったので、SW3でも同様の差があるかもしれないと思ったからです。その結果は以下のようになり、やはりSW3でも色違いによる音の差がありました。
高音の伸び :Black>Silver, Gold(Blackは高音がかなり刺さる)
低音の量感・力感:Black<Silver, Gold
残響・余韻 :Black>Silver, Gold
上記はあくまで箱出し後3時間位SW3の各色を聴き比べた印象です。この結果はTK12sのBlackとRedの音の差と傾向が似ています。
SW3 Silver, Goldでも音源によって高音の刺さりがときどき感じられましたが、Blackではその頻度がかなり多いです。これ以外はいずれも僅かな差です。Blackの高音の刺さりは気になりますが、これはエージングによって改善するんじゃないかと思っています。エージング済みのSilver(非MMCX版)では高音の刺さりはほとんど感じられないからです。
SW3とTK12sのどちらもBlackの高音がより伸びる原因について私なりに考えてみました。あくまで一つの仮説ですが、これは筐体の塗装方法の差によるんじゃないかと想像しています。Blackの筐体の塗装は明らかに他と違っていて、独特の色艶と質感があります。Silver, Gold, Redの塗装は透明で極薄の膜のような感じなのに対して、Blackは不透明でこれより厚めの層になっているような気がします。これによって、Blackだけ筐体の共鳴周波数が高くなっているのかもしれません。TK12sではこれが良い方向に作用して、高音の量感と音場感の拡大につながっていますが、SW3では聴感上高音の刺さりが目立つ形で表れているのでしょう。
SW3は純正ケーブルとの組み合わせでも相当ハイグレードな音質なので、このままでも大抵の人は満足するんじゃないかと思います。しかし、オーディオ・マニアの性として、私はやはりSW3でもバランス駆動の音を聴いてみたいです。100時間エージングを進めていますが、途中で手持ちのバランスケーブルからいくつか試してみようと思っています。これがケーブル・スパイラの始まりになりそうで怖いのですが、さらに上の音を聴いてみたいという欲望を抑えることができそうもありません。TK12sと相性の良かったケーブルから試すつもりですが、その結果は追記情報して紹介します。
書込番号:20083602
1点

eイヤホンに依頼していたSW3のMMCX化改造が出来上がってきました。さすがに綺麗でしっかりした仕上りなので満足しています。
さっそく、改造済みのSW3にSW3 MMCX版の純正ケーブルを取りつけて試聴してみました。SW3 MMCX版と比較すると、高音域の伸びが少し劣化しているように聴こえます。こうなることは予測していました。接点が増えるので仕方がないことです。これ以外は特に音質の劣化は感じられません。
SW3 MMCX版の100時間エージングも終わったので、リケーブルを試してみました。試したのはMMCX化改造済みSW3 SilverとSW3 Gold MMCX版です。手持ちのバランスケーブルの中から、TK12sと相性の良かった以下のケーブルで試聴してみました。
(1) NOBUNAGA Labs 雷切(OFC 8芯・銀メッキ線)
(2) 8N-OFC 4芯(Tara Labs社SP ケーブルSA-OF8N撚り線からの芯線抜き出し)
(3) 8N-OFC+PCOCC-A 4芯
(4) Tennmak製PCOCC 8芯
(5) PCOCC-A 4芯(オヤイデ電気シールドケーブルHPC-22Wからの芯線抜き出し)
(6) SAEC SHC-B200FS(PCOCC-A)
(2)、(3)、(5)はオークションで入手した出品者の自作ケーブル、(4)はAliExpressのストアから購入した物です。線材がOFCとPCOCCの物ばかりですね。上記以外にMOGAMI、オーグライン、OCC、PC-Triple Cなどのケーブルも持っているのですが、これらはTK12sとの相性が良くなかったので今回は除外しました。
SW3 MMCX版の純正ケーブルと比較して、上記のケーブルの音を3つにランク分けてしてみました。
(A) オリジナルの音のバランスが崩れるか、劣化した (2)
(B) オリジナルの音とほぼ同等 (1) (3) (5)
(C) 音質要素のいずれかが明らかに向上した (4) (6)
(C)にランク付けしたのは線材がPCOCC、PCOCC-Aのケーブルだけになりました。これらのケーブルでは高音域の伸びが明らかに向上します。ただし、PCOCCはOFCより音場が若干狭くなり横に広がります。OFCの音場は奥行き感があります。PCOCCとPCOCC-Aの音を比較すると、PCOCC-Aの方が高音の質が上です。PCOCCでは高音の刺さりとシャリつきが若干感じられますが、PCOCC-Aではそれらがほとんどありません。OFC 8芯は高音の伸びがほとんど向上せず、4芯では劣化します。OFCは低音の力感が向上するのが一番の特徴ですが、SW3は元々低音の力感が強いので、それがさらに強くなるとボワつき気味になってしまいます。8N-OFCは特にその傾向が顕著です。OFCはどうもSW3との相性が良くないみたいです。
残念ながら、SW3ではPCOCCやPCOCC-Aでも十分に満足できる音質だとは思えませんでした。TK12sでは満足できていたのですが。やはりSW3くらいハイグレードな音だと、OFCやPCOCCクラスの線材では吊り合いが取れないみたいです。この結果はある程度予測していたのですが、実際にSW3でこれらのケーブルの音を聴いて改めて認識させられました。価格.comのレビューでも、高級イヤホンのリケーブルでは銀線系ケーブルが多く登場し、それらの評価が高いからです。SW3クラスの音を向上させるには、やはり銀線系ケーブルでないと無理なのかもしれません。
この結果を受けて、今後SW3のリケーブルをどうしようか悩んでいます。銀線系ケーブルは高価で2万円を超える物が多いので易々とは買えません。ケーブルの値段がSW3と同程度かそれ以上になってしまいます。私の手持ちのケーブルがOFCやPCOCCばかりになったのは、意識的にケーブルの値段を1万円以下に抑えていたからです。SW3の音をグレードアップしてくれるなら、1本位は銀線系ケーブルを持っていても良いかなぁと思っていますが、2本以上買うのは予算的に厳しいです。
PCOCCやPCOCC-Aを超えるコスパの良いケーブルがないものかと、いまAliExpressでケーブル探しをしています。
SW3でケーブル・スパイラルにはまるんじゃないかという予感はやはり的中してしまいました。
書込番号:20098294
1点

上の記事の内容だと、SW3で試したケーブルのうちPCOCCとPCOCC-Aを推薦しているように取られそうなので少し補足します。
PCOCCは中高音域の力感が増すのが一番の特徴です。一言で表現すると、ピーキーな線材です。初めはSW3で高音域の伸びが向上したかのように聴こえたのですが、良く聴きこむと、高音が伸びたのではなく力感が増しただけのようです。SW3は元々高音が極限まで伸びているので、これ以上の伸びは必要ないと思います。高音の力感が増したことで却って聴き辛い音になっています。さらに、中高音域の力感が増強されすぎて歪感みたいなものが感じられます。これによって、SW3の透明感ある高音が台無しになっています。TK12sではこれはあまり気にならなかったのですが、SW3では顕著に感じられます。芯数の少ないPCOCCは歪感は少ないですが、高音の量感・力感がやや物足らないです。伸びはありませんが、高音の質はPCOCCよりむしろOFCの方が良いと思います。結論として、PCOCCもSW3との相性はあまり良くないみたいです。
手持ちの他の線材のケーブルもSW3で試してみたのですが、やはりどれもSW3のオリジナルの音から劣化しました。ただし、唯一Pure OCC 4芯だけが比較的相性が良かったです。SW3の高音の質をあまり損なっていません。しかし、Pure OCCは低音が痩せるので、SW3の締りと力感のある低音が台無しになってしまいます。
今回の結果から、次のような方針でAliExpressでSW3用のケーブル探しをしています。
・OFCでありながら、高音の伸びを損なわない物
・OCCでありながら、低音の量感・力感を損なわない物
・PCOCCでありながら、中高音の力感を増強しすぎない物
・比較的安価な銀製系ケーブル
OFC、OCC、PCOCCには線材の製造メーカーなどによって色々な種類が存在します。丹念に探せば、上記のようなケーブルも見つかるかもしれません。じつは、探し出した物からすでに3種類ほど注文済みです。それに、AliExpressなら銀製系ケーブルも$100以下の物が売られています。こちらも丹念に探せば、コスパの良い物が見つかるんじゃないかと思っています。
書込番号:20099828
4点


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