HD800
56mmのリング状トランスデューサーを搭載したハイエンドヘッドホン

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周波数特性グラフからは、そのヘッドホンの周波数帯域バランスを知ることができます。これから購入を考えておられる方の参考になればと思い、HD800の周波数特性を掲載します。なお、周波数特性グラフから読み取れるのは、あくまでも周波数帯域バランスのみですのです。ヘッドホンの音のよしあしを左右するのはその他にもたくさんありますので、他の側面からの評価も重要だということ言うまでもありません。
ただ、周波数特性グラフについては、ある程度、客観的な測定ができますので、その意味ではどうしても主観に頼るしかない他の側面からの評価とは性質が違うということは言えると思います。「客観的な測定」とは言っても、ヘッドホンの周波数特性を測定するのは、スピーカシステムの周波数特性を測定するよりもかなり難しい面があります。それはマイクとヘッドホンの位置関係、またはマイクの固定方法です。測定は、ヘッドホンを頭にかけた状態でスィープ信号を鳴らし、ヘッドホンと耳の外耳との間に固定したコンデンサマイクで音を電気信号に変えます。この際の、マイクの固定方法に難しさがあります。ヘッドホンのハウジング内の空間には耳があるため、非常に狭い空間しかありません。その空間内にコンデンサマイクを固定しなければなりません。
今回、私が行なった方法は、超小型コンデンサマイクからの極細ケーブルをHD800のヘッドパッドにクリップを使って固定するという方法です。ちょうど、コンデンサマイクがハウジング側を向くように固定しました。マイクは無指向性のものを使用しましたが、実際にマイクを固定したヘッドホンを装着したときに、マイクの向きが正確にハウンジング側に向いているかどうかは、判定できませんので、5000Hz以上の高い周波数での測定結果は、必ずしも正確でない可能性があります。なお、マイクを外耳の入り口で固定する方法を試みましたが、うまくいきませんでした。正確な周波数特性を測定するには、外耳道の入り口にマイクがあるようにする必要があると思いますが、そうした方法はとれませんでした。
前置きが長くなりましたが、左上にHD800の周波数測定グラフを示します。
この測定は、スイープ信号の発生と、周波数スペクトラムの生成に、フリーソフトのAudacityというアプリケーションを使用しています。PC上のAudacityで、20〜20000Hzのスィープ信号をリニアな時間軸移動で2分かけてスイープしました。生成したスイープ信号は、PCからヘッドホンアンプm902に送られ、それに接続したヘッドホンHD800の振動板から信号音が送出されます。その信号音をヘッドホンと耳の間に置いたコンデンサマイクで電気信号に変え、それをリニアPCMレコーダーで44KHzのサンプリング周波数で録音します。録音されたWMAファイルを、USB経由でPC上のAudacityに取り込み、周波数測定グラフを描画させました。このときの測定点は4096箇所、Hanning関数を用いてグラフを描画しました。
測定環境の概念図を右上に示します。
この測定で用いた機材は以下の通りです。
信号音発生解析ソフトウェア: Audacity 1.3.12b Macバージョン
PC: Mac Pro 2008 early
OS: Mac OS X 10.6.3
マイク: コンデンサマイク WM-61A
PCMレコーダー: SONY PCM-M10
ヘッドホンアンプ: m902
最後に、測定したHD800の周波数特性グラフを検討してみます。まず特徴的な点として、低域がゆるやかに傾斜していることです。1KHzを0dBとして、100Hzで -1dB、50Hzで -4dB、30Hzで -8dB、となっています。30Hzで -8dB に収まっているということは、重低音も再生する能力があることを示しています。-8dB は、0dB を 10 の音量とすると、おおよそ 4 の音量となります。50Hzの -4dB は おおよそ 6.4 の音量です。なお、30Hzより低い帯域では、周囲雑音を拾っていますのでレベルはあてになりません。
高域に関しては、グラフが上下していますが、超高域まで伸びていることが分かります。5000Hz以上のグラフは、マイクの位置が変わるとグラフも大きく変わるので、参考程度に見た方が良いと思います。
低域に関しては、100Hzより下はゆるやかに低下していますので、このヘッドホンに「あふれるほどの低音」を求めることは間違いでしょう。某社の最高級ヘッドホンでは、1KHzを 10 とすると、400Hzに向かって 7 まで低下し、ここを底として低域に下がるにつれて音量が上がり、200Hzで 9 、100Hzで 10、70Hzで 11、50Hzで 10、30Hzで 9 となっています。こうした特性のヘッドホンなら、「あふれるような低音」が得られます。いわゆる「ドンシャリ」の「ドン」です。が、時としてメインのボーカルより低音楽器の音量が大きく聴こえるという結果にもなります。
HD800の低音は、「あふれるほどの低音」ではありませんが、必要十分の量の低音ということができます。ロックでも、もともとの音源が低音のレベルを上げているものが多く、聞き応えのある低音を再生します。低域の切れの良さ。ノリの良さもHD800の特徴です。
周波数特性以外にもヘッドホンの音を評価するポイントはいくつもあります。定位の良さ、音場の広さ、そして何よりも「音の自然さ」が一番ではないでしょうか。誰もが最初に聞いてわかる「音の自然さ」はHD800の最も優れた点だと思います。何ものにも色付けされていない自然な音がスッと聴く者の耳に入ってきます。これにはHD800が開放型のヘッドホンだという点も関係があると思います。音に冷たさや暗さがない。輪郭のきつさがない。あくまでも音源の音をそのまま再現する、としか言いようのないヘッドホンだと思います。そこには何の作為的な色付はありません。
書込番号:11442139
14点
文中で「ヘッドパッド」とあるところは「イヤーパッド」の誤りです。訂正します。
書込番号:11442242
1点
質問です:頭が存在することで1khz以上がかなり持ち上がったと覚えています。すなわち環境にフラットな音波があったとして鼓膜にはフラットな音波は届きません。よって、ヘッドホンのフラットはスピーカのフラットとは違います。頭の形の影響を補正できなければなりません。この分は考慮されておりますか。
書込番号:12100288
0点
確かに人間の外耳道は、中音域を増幅するような構造になっているようです。
その帯域を少し増強したような周波数特性として評価するのが良いのかもしれません。
とはいえ、人によって外耳道の特性は違いますので、どの程度、素の状態から変化するかもわかりません。
"他のいくつかの製品の周波数特性との対比"で判断するのが分かりやすいでしょう。
書込番号:12300035
0点
あのーHD800の周波数特性については述べられていますが
PCのオーディオデバイスとヘッドホンアンプm902の周波数特性に
ついては全く触れられていません。
本当なら事前にPCとm902に300Ωのダミーロードを接続し、
オシロスコープでPCとm902の周波数特性を測定しその差分を
HD800の測定結果から修正しなければならないはずです。
また20Hz〜20kHzのスイープ信号を作成し何とWMAファイル
に圧縮されていますがビットレートはどの程度なのでしょうか。
WMAやMP3はLosslessである場合を除き、人間が聞き取りにくい
音域(一般には15kHz〜16kHz以上)では情報を間引きして
います(聴感上は高音が小さくなって聞こえます)。
作成したWMAファイルは周波数特性が本当にフラットなのでしょうか?
そもそも「測定」といえるほど客観性がないような・・・
書込番号:12526768
3点
それと測定にお使いのコンデンサマイクWM-61Aについてですが、
ここにWM-61Aの周波数特性が出ています。
http://akizukidenshi.com/download/WM-61A.pdf
WM-61Aの周波数測定結果から読み取れるのは50Hz〜10kHzまでは
ほぼフラットだがそれ以外の音域は測定してないから分かりません、
ということです。
50Hzまでしか保証されていないマイクで測定した結果で
『30Hzで -8dB に収まっている』という結論を導くことが客観的
であるといえるのでしょうか。
書込番号:12526819
2点
α200ユーザーさん、はじめまして。
ご質問に回答させていただきます。
>PCのオーディオデバイスとヘッドホンアンプm902の周波数特性に
ついては全く触れられていません。
まずPCのオーディオ環境についてですが、フォーマットは96KHz 24bit であり、m902への伝送は光デジタル信号を使用しています。
ヘッドホンアンプm902の周波数特性についてですが、m902自体がプロ用のヘッドホンアンプであることから、今回の測定で使用した20Hz〜20kHzの範囲についてはフラットであると考えています。
>何とWMAファイルに圧縮されていますが
リニアPCMレコーダのサンプリング周波数は44KHzです。20KHzまでのWMAファイルへの録音は無損失で可能です。
>50Hzまでしか保証されていないマイクで測定した結果で
>『30Hzで -8dB に収まっている』という結論を導くことが客観的
>であるといえるのでしょうか。
WM-61Aの周波数特性については承知しております。あえて掲載しなかったのです。
50Hz以下では感度が低下していると思います。逆に感度が上昇している可能性はゼロではありませんが限りなく小さいでしょう。だとするならば、実際にはHD800では30Hzで -8dB よりも大きな出力が出ている可能性があります。「30Hzで -8dB」と記述したのは最悪(マイクの感度低下を含めて)でもこの程度の低下に収まっているということを述べたかったからです。
以上です。私の説明に疑問点、不足している点などがありましたら再度コメントいただければ幸いです。
書込番号:12528093
1点
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