ROG STRIX Z270F GAMING
「Z270チップセット」搭載自作に適したゲーム用ATXミドルモデル



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ASUS ROG STRIX Z270F GAMING における UEFI(BIOS)(以下単にBIOS)のチップのROMライターによる書き換え方法に関する情報です。かなりニッチな内容ですが、BIOS更新に失敗して起動不可となってしまったASUSマザーボードの復活の際や、通常の方法ではBIOSのロールバック不可能な場合の代替手段、あるいは新CPUに対応する為にBIOSをアップデートをしなければならないが、手持ちに現行のBIOSで動くCPUが無い場合のBIOS書換え手段として活用可能ですのでご参考の為に揚げて置きます。
1) UEFI(BIOS)ROMチップの確認
ASUS ROG STRIX Z270F GAMING の場合のROMチップ付近の拡大写真を(画像-1)に示します。画像よりROMチップはパッケージ表記品番が 25Q128A 13EDF であることより、Micron N25Q128A13E3ESEDFF という 128Mb(16MB) 3V SOP8 Serial Flashメモリーであることが判ります。(チップベンダー、品番等は製造ロット、製造時期毎に変わる可能性が大です)またこの画像より一目瞭然なのですが、ASUS製品でも200シリーズチップセットのマザーボードからはROMチップの基板への実装方法がDIP8のソケットタイプからSOP8の表面実装タイプに変更になっております。従って、表面実装用ROMチップは一般の方にとって取り外し、再取付けはほぼ無理と思われますので、ROMチップがオンボード状態のままでの作業を前提条件としました。
2) SPI(Serial Peripheral Interface) ピンヘッダーの確認
(画像-1)に示す様に、ROMチップに表面実装品であるSOP8品を採用したことにより工場でのROMの内容書き込み、サービスセンター等での内容書き換え等の際に使用されると思われる無標記のSPI用ピンヘッダーが設けられています。このピンヘッダーは通常の2.54mmピッチのヘッダーではなく、ひとまわり小型な2.0mmピッチのヘッダーとなっています。
このSPIピンヘッダーとROMチップの各ピンとの接続図を(画像-2)に示します。尚、この接続図は ROG STRIX Z270F GAMING (PCB Rev. 1.02) を基に導通確認をして確かめたものですが、恐らく他のASUS製200シリーズマザーボードでも同様なピン割り当てだと思われますが、他のASUSマザーボードで実行する際には必ず接続状況を再確認してからにして下さい。尚、図中のピンヘッダー番号は便宜上独自に定義したものであり、ASUSで定義したピン番号割当ではありません。
3) SPIピンヘッダーとROMライター間の接続ケーブルについて
ASUSの新SPIピンヘッダーは2.0mmピッチの2x5端子、ROMライターの接続端子は通常の場合DIPのZIFソケットが一般的なので、ASUS専用の接続ハーネスを用意した方が楽だと思います。そこで自分はある部品通販サイトで片端圧着加工済みのミニQIケーブル(2mmピッチ1列5芯)を見つけたのでこれを2セット使用して、反対端には通常サイズ(2.54mm)のQIコネクタを付け、ロングヘッダーピンと組み合わせて、(画像-3)に示す様な簡易ハーネスを自作しました。(実際には1列4芯のもの2セットの方が良いでしょう)ただしこのケーブルは線材が固くて曲げ難いのが欠点です。
あと、ROMチップとROMライターとの接続方法にはSOP8用のICテストクリップ(Pomona 5250等)を使用する方法の方が簡単の様に思われるでしょうがあまりお勧め出来ません。何故ならICテストクリップでは構造上強固にROMチップを挟み固定することが出来ない為です。ちょっとした衝撃がクリップに加わっただけで簡単に外れてしまいます。これでは安心して書き込み操作など出来ません。下手をするとROMチップを壊してしまいます。面倒でもSPIピンヘッダー経由による接続をお勧め致します。
4) 使用するROMライターについて
自分はROMライターはUSB接続の安価な中華製のEZP2010(V3.0)を使用していますが、この製品でも十分高速にてROMチップの読み込み、消去、書き込み、確認等の作業が出来ています。他の製品でも128Mb(16MB)の3V SPI用チップをサポートしているROMライターであれば多分大丈夫だとは思いますが、実際に試したことはないので確証は有りません。尚、ROMチップとの接続ケーブルの長さは極力短くする必要性が有りますので、作業性を失わない範囲で長さを短くした方が良いでしょう。
5) その他の注意点
a) ROMチップ回りの作業時には必ず被対象PCのAC電源コード、その他外部機器接続ケーブル等を全て外した状態で行って下さい。また、念の為CMOS(NVRAM)保持バッテリーも外して置くことを推奨します。尚、EZP2010 ROMライターの場合には、ROMチップへの電源はROMライター側から供給されます。
b) ROMチップへの接続が完了し、接続が間違い無く行われている事が確認されたら、まず最初に現行のROMチップ内容データの吸い出し、バイナリーファイルでの保存を行っておきましょう。読み取りデータが間違いが無いかどうかの確認(ベリファイ)も念の為に行っておきましょう。
c) ROMチップへのアクセス、操作等の作業はマザーボードベンダー、代理店での保証対象外の行為となりますので、全て自己責任であることにご留意願います。
書込番号:20768616
15点

追加画像です。
当初使用した ROMライター <--> SPIピンヘッダー を繋ぐ簡易ハーネスですが、線材が太くて固い、長さがかなり長めであること、また、各線の線色にだぶりがあるので結線を間違い易いと言うことで、ASUS新SPIピンヘッダー専用ハーネス(2種類)を試作してみました。(画像-1,2参照)
それと一点注意事項ですが、SPI信号は最高数10MHzオーダーの高周波信号を取り扱っておりますので、ハーネス長は短ければ短い程良く、また、下手に各線材を束ねない方が浮遊容量を減らし信号波形劣化を防ぐ為にも良いと思われます。
書込番号:20804428
11点

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(画像-1) GZUt MSI JSPI1 用接続ケーブル |
(画像-2) ASUS SPI用改修済ケーブル |
(画像-3) ASUS SPI用改修結線図 |
(画像-4) MSI JSPI1用オリジナルケーブル結線図 |
前々から気付いてはいたのですが、中国市場でMSIのJSPI1ピン・ヘッダー用接続ケーブル・アッセンブリーが再販売されたようなので、今回遅ればせながらこのケーブルを2本入手してみました。日本からでも AliExpress等の国際通販サイトを通して簡単に入手出来ます。尚、費用は送料込みで1本 USD 12~13程度、所要日数は1週間程度です。(画像-1)参照
このケーブル・アッセンブリーはMSIマザーボード用のものですが、ASUSマザーボードのSPIピン・ヘッダーも同じ2.0oピッチ規格のものなので、リボンケーブルの両端に付いてるコネクタ・ハウジング内で圧着端子ごと一部の配線を入れ換えるだけでASUS用として使用可能となりますのでここで改修方法を紹介しておきます。改修済み品の外観を (画像-2) に示します。
リボンケーブル(8芯)の両端のコネクタは、マザーボード側端は 2.0mmピッチ10P(2x5)、ROMライター側端は 2.54mmピッチ10P(2x5) となっていますので、作業性の観点から配線(圧着端子)の入れ換えのほとんどは 2.54mmピッチ側で行い、2.0mm側は1本の配線の入れ換えのみで済まします。リボンケーブル部での配線入れ換えの詳細、全体的な結線については (画像-3)の結線図を参照して下さい。併せてオリジナルのJSPI1ケーブルの結線図を(画像-4)に参考までに示します。
[ 続く ]
書込番号:22070641
3点

尚、本改修の対象となるリボンケーブルについてですが、このケーブルの芯線配色パターンは複数種有る様で、製品個毎で違っていますので、実際に入手した製品に合わせて図中の配線色を変更して対応して下さい。(画像-5)参照
改修作業そのものは、コネクタ・ハウジング内の圧着端子を線材ごと引き抜いて入れ換えるだけの作業なのですが、ハウジングの圧着端子をロックしている爪は、端子引き抜きの際に少しめくりあげる必要があるのですが、その際に破損若しくは変形しやすく、一箇所でも痛めると場合によってはそのハウジングは再使用出来なくなってしまいます。これはこのハウジングのプラスチックの材質が良くないみたいで、弾性に乏しくとても脆い為ですので、ハウジングの再使用は最初から諦め、あらかじめ代替の新品ハウジングを用意しておく事をお勧めします。2.54oハウジング側での圧着端子入れ換え作業は、既存のハウジングの爪を全部折ってしまい、一度全部の端子(配線)を引っこ抜いてから、新品のハウジングに入れ換えを行って行った方が作業性は断然良いです。(画像-6)参照
2.0oハウジング側はハウジング内の配線入れ換えは1本(引抜1回、挿入1回)のみで済みますし、引き抜いたハウジングの跡地(#2ピン)は再使用しないので、例え爪を折ってしまっても大丈夫です。代替品を用意するまでの必要はないでしょう。
最後に本改修を行ったSPIケーブルでASUSマザーボード(ROG STRIX Z270F GAMING)とROMライターの接続を行っているところを(画像-7)に示します。
書込番号:22070701
4点

Springbokさん
貴重な情報をありがとうございました。
こちらの情報により、壊したBIOSを復旧することができました。
マザーボードはASUS X370Aで、BIOSのチップはMX25U12873Fの1.8Vタイプです。
EZP2019と1.8Vのゲタを購入して接続は間違いないのに、一日かけてもBIOSを読めず、ようやく気づきました。
EZP2019は、1.8Vのゲタが不要でした。自動で電圧を調整してくれるようです。
EZP2019のマニュアルをよく読むと「Auto select power votage」と書いてありました。
書込番号:22875800
2点

tomozoですさん、
ASUSのAM4マザーボードのBIOS復旧おめでとうございます。
> EZP2019は、1.8Vのゲタが不要でした。自動で電圧を調整してくれるようです。
> EZP2019のマニュアルをよく読むと「Auto select power votage」と書いてありました。
情報ありがとうございます。
EZP2019 なるものが出ていることを初めて知りました。実物に触れたことはないので、これはWebページ情報からの自分の推察なのですが、恐らくこの自動電圧調整機能は、従前(EZP2010)と同じ 5V/3.3V 間の切替え機能だけを差したものであり、1.8Vへの切替え機能までは持ち合わせていないのではないかと思われます。
> EZP2019と1.8Vのゲタを購入して接続は間違いないのに、一日かけてもBIOSを読めず、
もしかしてその時にはCPUをソケットに挿入したままではありませんでしたでしょうか?
AM4マザーボードの場合には、CPUがソケットに挿入されたままだと、SPI信号線がCPU(SPIマスター機能)と直接繋がったままの状態となりますので、ゲタを履かせてROMライターで読込みする際には、CPUを外して置かないと余計な負荷あるいは不整合となってしまう為か、データ読込みエラーとなってしまいます。(1.8Vアダプターの性能が良くないと言う理由もあるのかも知れませんが…)
ですので、新型 EZP2019 ( FW と SW が変わっただけで HW は変わっていない???)に於いても、AM4マザーボードの様な1.8VのSPI NOR FLASHチップへの読み書きには、やはり1.8Vアダプターを使用した方が安全だと思われます。
書込番号:22880407
4点


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